文章を書く練習

文章を書く練習をします。見たもの読んだものの感想

「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」:炎を浴びる

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いや今更すぎる……先日見に行ったところ流石にガラガラで快適でした。

物語に関してはあまり共感できていないので、チャチャいれる書き方になってしまいましたが記録として残します。

アニメと映画のみ鑑賞、原作未読。(アニメの前半はかなり流し見)

大体の人が知ってるとは思いますがネタバレがっつりです。

 

 

[あらすじ]

猪之助・善逸らとともに次なる任務地である無限列車へ向かう炭治郎。そこには炎柱の煉獄杏寿郎も同乗するが、下弦の鬼・魘夢の術によって鬼殺隊全員が眠らされてしまう。幸せな夢を見ている間に精神の核を破壊されそうになるが、それぞれ夢から覚醒し乗客を守りながら列車と一体化した鬼と戦う。煉獄の的確な状況判断もあって炭治郎達の力で魘夢を倒すこととなるが、直後に上弦の鬼・猗窩座が現れる。すでに消耗しきった炭治郎らを庇う形で煉獄が応戦し、あと一息のところまで追い詰めるも討死する。

 

 

(固有名詞の画数が多すぎて読む気にならないあらすじだ)

 

誰かもっと炭治郎をフォローして

夢からの覚醒条件が「自分の首を跳ねること」なので、炭治郎が家族との幸せな夢を見ながら自分の首を切っては目覚め、またすぐ鬼に催眠をかけられては首を跳ね、最後夢と現実の区別がつかなくなり…というなかなかヘビーなくだりがある。

映画に限らずアニメも通しての感想ですが、炭治郎は初っ端家族を惨殺されてるというかなり辛い境遇な上に、能力というより持ち前の長男パワーで全てを乗り切っているように見えるため、いやいや周りもっとフォローできんか…?と思って引いてしまう。

禰豆子が何かと支えてくれるのだが、本来だったら冨岡さんあたりがマネージャーでは?みたいなことを考えてしまう。でも鬼殺隊ってなんかそういうこと言っちゃいけない空気ある…

特に行動を共にしてる善逸と伊之助はそこまでシビアな過去はない(私が忘れてるだけか?)(そもそも2人がなぜ一緒にいるのかも忘れている)ので、炭治郎だけどうにもハードモードすぎるのが気になる。

ゆくゆくは血筋由来で色々な能力が覚醒していくと思われるが、現状だと「ただ無力な子供に無理をさせている」ように感じてしまう。ちびっ子達にとっては頼もしいお兄ちゃんに見えているのだろうか。私の歳のせいだろうか…

 

あと劇中で精神の核がある「無意識領域」という心象風景的な場所が出てくるのですが、炭治郎以外は無意識だろうが自己防衛を働かせてどうにか核を守っているのに、炭治郎だけセキュリティーガバガバのきれ〜〜〜なウユニ塩湖が出てくる。心が新海誠の背景よりお綺麗…

敵はその純真さに圧倒されて核を壊すことをやめるのですが、「いや家族惨殺されるような世界観でそのセキュリティは怖すぎる…少しでいいから自衛をしてくれ…」と不安になりました。

 

魘夢の丁寧な仕事

「夢を見せる」という武器を活かしてそれぞれのキャラクターの心理・過去を描かせつつ、最終的には炭治郎達にきちんと花を持たせるという、この映画の物語部分のほとんどの仕事を1人で全うします。あと列車と一体化することで、夜を駆け抜ける無限列車の絵がハリーポッター的ファンタジー感を醸していてスクリーン映えする効果まで得ている。

最後死んでいくときも、意識を手放す直前まで煉獄・炭治郎らがいかに強かったかを丁寧にフィードバックする感想戦までやり切ってくれます。何が彼をここまで突き動かすのか。

 

猗窩座の勧誘が思ってたよりしつこい

きっと煉獄さんと猗窩座には何か父親由来の確執とかがあるんだろうな〜と勝手に思い込んでいたので、初対面からの鬼になろう杏寿郎!にびっくりしてしまった。何もなかった。

強いやつは鬼になった方がもっと強くなれる!強さを極めよう!というお誘いだったのですが、それにしてもなんでそんな執着してるのかが不可解でした。

原作読了済の人曰く「上弦の鬼は強い奴見たらとりあえず勧誘しておくのがデフォだからそういうもの」らしい。オンラインサロン的な危うさを感じる。

 

煉獄杏寿郎 美の暴力

あまり良かったところが書けてませんが、見てる時はすごく楽しかったです。

なぜなら絵が1秒も残さずずっっっっっっっっと美しいので。

最初から呼吸の作画を見るために2000円払ったつもりだったのですが、完全に元は取れました。すごい、炎最高…煉獄さんかっこいい…映える…かっこいい…

煉獄さんのビジュアルがポケモンみたいですごく好きです。声も好きです。ずっと瞳孔開いてるところもシシ神様みたいで好き。欲を言えば列車内でももう少し戦闘が見たかった。

こんなクオリティで作るアニメにはどんな手間がかかっているのだろうかと、途方もない気持ちになりました。美しいアニメーションを頭からぶっかけられる体験。かなりヒーリングに近いし高いワインをじゃぶじゃぶ入れた風呂に入るような贅沢。

水の呼吸も素晴らしいけれど煉獄さんの炎の作画が本当にかっこ良くて、もう少しアニメでも見たかった…というかもうこの先見れないなら続きを見るモチベーションが無い…としょんぼりしてしまい、見た後しばらく落ち込んだ。

身近に杏寿郎の美しさを感じられるようにしたい…!と思ったので、今度美しい遺影を見繕って部屋に置こうと思います。南無。